アンティーク宮古上布や、宮古織、宮古麻織から、着物と洋服のエッセンスがひとつになった「織衣−origoromo−」シリーズが生まれました。
布を大切にしたいという想いから、アンティークの宮古上布の着物を丁寧にほどき、洗い直し、最小限の直線裁ちで仕立てました。自然から生まれた手織りの布をそのまま纏う衣の心地良さと、宮古島のいのちを感じてみてください。
こちらの作品は「羽織−haori−」と名付けました。
着物の衿元のイメージを残し、前はスッキリとした印象、後ろはたっぷりと布を使い、腰まで包みこんでくれます。
使用したのは、繊細で流れるような不思議な柄の宮古上布です。着物として大事に着られた形跡があり、いくつか継ぎがされていました。肌馴染みが良く、柔らかくなっています。柄を合わせて新たにパッチワークも施し、手をかけて仕立てています。
宮古上布の糸の素材は、宮古島で育てられた苧麻100%。島では「ブー」と呼ばれています。
昔の女性たちが、苧麻から繊維を取り、細く裂き、手績みした苧麻糸が使用されています。
染めは、琉球藍による深い深い藍染めです。
柄は、経絣(たてがすり)と緯絣(よこがすり)の交差で表現され、「十字絣」と呼ばれています。
島の自然から生まれ、祈りと時間を織り込んだ、世界にたったひとつの織衣が、あなたを包み、そっと守ってくれますように・・・
■素材:宮古島産手績み苧麻100%
■染料:琉球藍
■サイズ:フリー 身丈50cm 身幅113cm