アンティーク宮古上布や、宮古織、宮古麻織から、着物と洋服のエッセンスがひとつになった「織衣−origoromo−」シリーズが生まれました。
布を大切にしたいという想いから、アンティークの宮古上布の着物を丁寧にほどき、洗い直し、最小限の直線裁ちで仕立てました。自然から生まれた手織りの布をそのまま纏う衣の心地良さと、宮古島のいのちを感じてみてください。
こちらの作品は「風衣ワンピ−kazagoromo one-piece dress-」と名付けました。
島の風をはらむような、涼しげでゆったりとしたドレープが美しいワンピースです。膝のあたりまで入った左右のスリットは上品で、歩く度に宮古上布が風に踊ります。
着ていても、ほとんど重さを感じません。
シンプルなデザインなので、普段使いにも大活躍です。パンツやレギンスと重ねたり、暑い夏の日にはキャミソールワンピにサラッと1枚着れば、何よりも涼しいです。もちろん、ドレスアップしたい時にも、お気に入りのアクセサリーと合わせるととても映えます。
着物と同じように反物を縦に使い、直線裁ちの2つのパーツを組み合わせたデザイン。サイズフリーです。
仕立ては、宮古島の洋裁店アトハリさんです。
透かして見ると糸が細く美しく、蝉の羽に例えられる宮古上布ならではの、薄くて繊細な質感です。柄も強調し過ぎない線画のような菱形模様で、柔らかな印象を与えてくれます。
宮古上布の糸の素材は、宮古島で育てられた苧麻100%。島では「ブー」と呼ばれています。
昔の女性たちが、苧麻から繊維を取り、細く裂き、手績みした苧麻糸が使用されています。
染めは、琉球藍による深い深い藍染めです。
柄は、経絣(たてがすり)と緯絣(よこがすり)の交差で表現され、「十字絣」と呼ばれています。
島の自然から生まれ、祈りと時間を織り込んだ、世界にたったひとつの織衣が、あなたを包み、そっと守ってくれますように・・・